鹿糠浜Ⅰ遺跡
東日本大震災関連発掘調査
いわて調査情報/2018年6月4日現在
DATA
※この遺跡の調査は終了いたしました。
遺跡名 | 鹿糠浜Ⅰ(かぬかはま1)遺跡 |
所在地 | 岩手県九戸郡洋野町種市第15地割鹿糠浜地内 |
事務所 | 080-2806-8119 |
調査期間 | 平成30年4月5日~5月31日(予定) |
時代 | 縄文、奈良 |
検出遺構 | 縄文時代 土坑 奈良時代 竪穴住居 |
出土遺物 | 縄文時代 土器、石器 奈良時代 土師器 土製勾玉 土製紡錘車 |
主な調査成果としては、奈良時代の竪穴住居、縄文時代の貯蔵穴群が発見されたことがあげられます。今後は、昨年度の出土遺物も含めて、2ヶ年の調査内容を報告書にまとめるための整理作業を行う予定です。
(平成30年6月1日現在)
今回の調査区では、これまでご紹介した奈良時代の竪穴住居の他に、縄文時代の土坑群も発見されています。この写真は、深さ1mほどのフラスコ状土坑を調査している様子。食料などの貯蔵用の穴だと考えていますが、土器が出土していないため詳細な時期はわかりません。
(平成30年5月18日現在)
住居の中央には、強い火の熱によって床が赤く焼けた炉が見つかりました。50㎝あまりの大きさです。炊事の場であるカマドに対し、鍛冶作業など、火を使った何かの作業が行われていたと考えられます。
(平成30年5月17日現在)
今回発見された2棟の竪穴住居のうちの1棟です。写真奥(北側)の壁際にカマドが設けられています。カマド周囲に残っていた土器の特徴から、奈良時代の住居であることがわかりました。
(平成30年5月17日現在)
竪穴住居を掘り下げていくと、その場でつぶれたような状態で土器が出土しました。土師器(はじき)と呼ばれる素焼きの土器で、煮炊きに使われたものです。
(平成30年5月1日現在)
今回の調査では平安時代の竪穴住居が2棟見つかっています。4m四方ほどの四角い竪穴で、この写真は土層確認用のベルトを残しながら掘り下げ作業を行っている様子です。全体の状況が明らかになったら改めてご紹介します。
(平成30年5月1日現在)
地表面が大きく窪んでいる所を掘り下げたところ、大正~昭和の初め頃と推測される炭窯が現れました。3m余りの大きさで、強い火力のために壁や床がオレンジ色になっています。隣接する林の中には他にも数ヶ所の窪地があり、炭焼きが盛んに行われていたようです。
(平成30年4月13日現在)
鹿糠浜Ⅰ遺跡は三陸国道の建設に伴い発掘を行っており、4月から2年目の調査を開始しました。海岸から500mほど離れた丘陵上に立地し、古代の竪穴住居跡などが見つかり始めました。写真の奥側は昨年度調査を終えた部分で、道路工事も急ピッチで進んでいます。
(平成30年4月13日現在)
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