中林下遺跡
いわて調査情報/2021年10月28日現在
DATA
※この遺跡の調査は終了いたしました。
遺跡名 | 中林下(なかばやしした)遺跡 |
所在地 | 岩手県奥州市水沢真城中林下地内 |
事務所 | 080-2819-7363 |
調査期間 | 令和3年4月7日~9月末日(予定) |
時代 | 平安時代・中世 |
検出遺構 | 平安時代 掘立柱建物、竪穴状遺構 中世ほか 堀、溝跡、土坑、柱穴 |
出土遺物 | 平安時代 土師器、須恵器 中世 陶磁器、銭貨 |
9月末で今年度の調査を終了しました。最後に、上空から調査範囲の撮影を行いました。
1は南から調査範囲を含む遺跡全景を撮影した写真で、低い段丘面に遺跡が立地している様子が分かります。
2は今年度の調査で確認した平安時代の掘立柱建物群です。大小の建物が見つかっており、いくつかの時期に分けることができそうです。柱穴には柱根が多く残っていました。
3は前年度に確認されていた居館跡1で、二重の堀に囲まれた内部には多数の柱穴が認められ、複数の建物が建て替えられた様子が見て取れます。外堀沿いには土塁が巡っていたことも確認されました。
4は新たに南側から見つかった居館跡2で、規模は居館跡1とほぼ同じです。複数の柱穴のほかに2つの池状遺構も認められました。
2箇年に及んだ調査から、平安時代の掘立柱建物30棟や戦国時代末の2つの居館跡が見つかり大きな成果が得られました。今後の整理作業で、詳しい時期や遺跡の特徴を捉えたいと思います。
(令和3年9月30日現在)
遺跡発掘調査の一コマ、作業員さんが掘っているのは平安時代の建物の柱穴です。周囲にも同じ建物の柱穴が複数分布しているのが分かります。
先程掘っていた平安時代の建物の全景になります(西から撮影)。南北約8m、東西は約5mあり、10個の柱穴からなります。地面に穴を掘り、その穴に柱を据えて建てた「掘立柱建物」になります。中林下遺跡では多くの掘立柱建物が見つかっています。
(令和3年6月24日現在)
4月に紹介した調査区東側で見つかった池跡です。池の平面形は長方形をしており、その一部(写真右上隅)には、溜まった水を排水する小さな溝が取り付けられていました。池の深さは約60㎝あります。時期ははっきりしませんが、周囲にある遺構の状況から16世紀後半頃を想定しています。
(令和3年5月27日現在)
調査区の東側には、平安時代の土師器や須恵器が比較的まとまって出土するところがあります(1.5×6.5mの範囲)。原型を留めているもの、細かい破片になっているもの等が混ざって見つかっています。
(令和3年5月14日現在)
調査区の東側から「池跡」とみられる遺構が見つかりました。東西約4m、南北約5mあり、隅には水が流れ出す細い溝があります。
(令和3年4月23日現在)
中林下遺跡は奥州市水沢の真城地区にあります。遺跡の現況は水田でした。今年度は4月7日から発掘調査を開始しました。
(令和3年4月9日現在)
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