鹿糠浜Ⅱ遺跡
東日本大震災関連発掘調査
いわて調査情報/2017年9月19日現在
DATA
※この遺跡の調査は終了いたしました。
遺跡名 | 鹿糠浜Ⅱ(かぬかはま2)遺跡 |
所在地 | 岩手県洋野町種市第15地割 |
事務所 | |
調査期間 | 平成29年4月19日~9月15日 |
時代 | 縄文、古代 |
検出遺構 | 縄文時代 竪穴住居、陥し穴、土坑 古代 竪穴住居 |
出土遺物 | 縄文時代 土器、石器、琥珀 古代 土師器、琥珀 |
残り僅かだった調査範囲内に、複数の竪穴住居が確認されました。一枚目の写真の左側にあたります。これは竪穴住居が三棟重なっていたものであり、写真では二棟確認できると思います。このうち左側の一棟は奈良時代のものと推測され、廃絶時に焼けたためか炭化した木材等が多く見受けられました。これらの住居の精査と実測を行い、鹿糠浜Ⅱ遺跡の調査はすべて終了しました。
二枚目の写真は調査区全景とその周辺を写したものです。手前側の切り株がたくさんある範囲が今回の調査区、奥の方には今年5月に調査を終えた南鹿糠Ⅰ遺跡がありました。これらの範囲に順次道路ができていく予定です。
(平成29年9月15日現在)
調査も終盤にさしかかり、残す調査範囲もわずかとなりました。現在は遺構面近くまで重機を使って掘り下げ、表土がなくなったところから順次人の手で調査を進めています。
残っている範囲は狭いですが遺物や遺構らしき影がちらほら見つかっており、どのような遺跡として報告できるか楽しみです。
(平成29年8月25日現在)
7月21日に空撮を行いました。一枚目は調査区全体、二枚目は調査を終了した区画を中心に写したものとなっています。明るい色の土が広がっている地点が調査済み、まだ黒い土が多い地点が現在も調査中の範囲です。調査中の範囲内には遺構かもしれないと予想した箇所に印をつけており、現在はこれらの精査を進めています。
残り3分の1程度になりましたが、今後も慎重に調査を進めていきます。
(平成29年7月25日現在)
竪穴住居が複数棟見つかっています。丸く掘りこまれた跡が重なりあい、同じ場所に何度も住居を立て直していたことがわかります。住みやすい場所だったのかもしれませんね。
他にも内側がフラスコ型に抉(えぐ)れた穴や細長く深い陥し穴等も複数見つかっており、当時の人々の生活の様子がだんだん明らかになりつつあります。
(平成29年6月30日現在)
現在は遺構の検出、掘り下げを行っています。一枚目の写真は遺構を慎重に掘り下げ、その性格を確認しています。二枚目の写真はその際出土した縄文後期のものと考えられる土器です。両手で包み込むように持つとちょうどいいほどの大きさで、流れるような文様が特徴的です。
(平成29年6月12日現在)
5月16日から調査を開始しました。現在は調査区内の整備作業を行っています。写真は現場内にたくさんある切り株の周りを整えている所です。すでに土器片や石器が確認されており、今後さらに慎重に調査を進めていきます。
(平成29年5月22日現在)
※このホームページは公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターが、調査した遺跡の情報を提供しています。 掲載されている情報の無断転載はできません。