イベントレポート
フォトレポート 中埣Ⅲ遺跡発掘体験会 令和6年6月8日(土)
6月8日(土)住田町上有住の中埣Ⅲ遺跡で住田町教育委員会により発掘体験会が開催され、24名の皆さんが参加しました。
まず、五葉公民館前に集合し、ラジオ体操で体をほぐします。
それから徒歩で調査現場へ向かいました。10分ほどの距離です。
調査現場につきました。山々に囲まれたゆるやかな傾斜地ですが、水田だったため、段々になっています。今は表土を除去し、縄文時代の面まで掘り下げている状態です。
発掘調査の道具セットです。安全のため、ヘルメットを着けていただきました。土を運ぶためのミの中に移植ベラなどの道具が入っています。
道具の使い方を説明しました。刃のついた移植ベラや両刃ガマで怪我をしないよう注意しましょう。
準備が整ったところで、いよいよ現場へ入ります。
縄文時代の配石遺構を前に、担当調査員が遺跡の内容と掘り方の説明をしました。
現場にはこのように石を組んだ遺構もたくさんあります。何のために作ったのでしょうか。
皆さんには土器や石器を含む縄文時代の包含層を掘ってもらいました。当センターの作業員さんにマンツーマンで掘り方を教えてもらってスタートです。
どの場所から出土したかわかるように、遺跡に設定した方眼ごとに掘り進めます。白線が方眼の線です。
少しずつ、出た土を掻き取りながら掘り進めます。
土器が出てきました。竹ベラで傷つけないように丁寧に掘り出します。
掘り出した土器は縄文人からのメッセージのようです。心が躍りますね。どんな人が使っていたのでしょうか。
見つかった土器や石器は、出た位置を記録した袋に入れます。
暑い日でしたが、およそ2時間一生懸命に取り組んでいただきました。たくさんの遺物が出土しました。
終了後、五葉公民館に戻り、調査員がこれまでに出土した遺物について説明しました。
皆さんには土器や石器を実際に手に取り、重さや模様などを確かめてもらいました。
とても熱心にご覧いただき、縄文時代の人々のくらしに興味が尽きないようでした。
2024年6月13日掲載
※このホームページは公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターが、調査した遺跡の情報を提供しています。 掲載されている情報の無断転載はできません。